2025年日本国際博覧会協会からの万博コラム寄稿(第7回)ユニークな万博建築を巡る楽しみ
ユニークな万博建築を巡る楽しみ
万博のユニークな建築を巡るのも、万博の楽しみ方の一つです。
最大の目玉は、万博のシンボルでもあり、世界最大級の木造建築物、大屋根リングです。1周約2キロメートルの巨大リングは、会場内のメイン通路であると共に、エスカレーターやエレベーター、階段で大屋根の上にも昇れます。この「大屋根リング」に昇った方は皆様、「百聞は一見に如かず」と言いつつ、その迫力に感動されます。

提供:公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、株式会社大林組 撮影:株式会社伸和
リングの上からは、リング内に配置された世界中のパビリオンを、あたかも地球儀を見るかのように眺めることができます。世界は「多様でありながら一つ」という会場コンセプトを、実感頂けます。また、夕方には、瀬戸内海に沈む美しい夕日をご覧頂けます。ちなみに、この大屋根リングは8月21日に1周が繋がりました。予定よりも1か月早いペースでした。

提供:2025年日本国際博覧会協会
愛・地球博では、実はタイプAと呼ばれる独自に建てる海外パビリオンは0でした。従って、今回は55年ぶりに海外の独自パビリオンをご覧頂けます。例えば、中東のカタールパビリオンは、日本の建築家、隈研吾氏の設計です。伝統的な帆船と日本の伝統的な指物の技術を融合させたユニークな外観です。スイスパビリオンは5つの球体で構成され、全体重量はなんと400キログラムを下回る軽量構造です。音楽で有名なオーストリアは、楽譜をモチーフにしたデザインで、踊りだしたくなるような外観です。
万博はいつの時代も、建築家の大いなるチャレンジの場です。今回は、建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞の受賞者も多く参加しています。例えば、大催事場、EXPOホールの設計は伊東豊雄氏によるものです。黄金に輝く円形の大屋根が、強いインパクトを発し、太陽の塔を連想させるとの評価もあります。公募で決まった愛称は、「シャインハット」。約2000席のホールでは、開会式や閉会式、音楽や演劇等の劇場催事が行われます。
若手建築家にもチャレンジの場を提供しています。70年万博では、当時30代の黒川紀章氏や磯崎新氏が万博に参加し、その後の活躍のきっかけとなりました。今回は、20名もの若手建築家の方々が、トイレやステージ等、20カ所の施設の設計にチャレンジしています。例えば、400 年程前に大坂城再建で切り出されたものの利用されなかった所謂「残念石」が、トイレの入り口として再登場します。この様に、大阪・関西万博は、多くの若手建築家のチャレンジを応援しています。

提供:studio mikke+Studio on_site+yuricadesign

<執筆者紹介>
西本 敬一氏
(NISHIMOTO KEIICHI)
公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会
(Japan Association for the 2025 World Exposition)
経営企画室・上席審議役
(Director General Extraordinary, Management Strategy Office)
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更新日:2024年12月20日