2025年日本国際博覧会協会からの万博コラム寄稿(第5回)「万博の魅力(3)「未来社会の実験場」」
大阪・関西万博の魅力の3回目は、「未来社会の実験場」です。
万博は常に未来社会の実験場
万博はいつの時代も人々が未来技術に触れ体験する場でした。古くは19世紀の電話や蒸気機関、エッフェル塔やエレベーター等が人々を魅了しました。1970年大阪万博では、月の石を見た人々が宇宙に思いを馳せ、ワイヤレスホンや電気自動車が人々を驚かせました。2005年の愛知万博では、トランペットを吹くロボットが人気を博しました。今回は一体何が見られるのか?
大阪・関西万博では、超スマート社会と言われるSociety 5.0の未来社会を実体験頂きます。具体的には、フューチャーライフ、スマートモビリティ、デジタル、グリーン、バーチャル、アートの6分野で展開します。
幸せの都市からカーボンリサイクル工場まで
まずご覧頂きたいのが、万博会場最大級のスーパーパビリオン「幸せの都市へ」です。博覧会協会と日本を代表する12の企業が未来の都市をお見せします。
スマートモビリティ分野では、空飛ぶクルマ、EVバス、水素船をご覧頂きます。空飛ぶクルマは、空港や市内から万博会場までの運航を目指します。約100台の最新鋭EVバスが会場内外を走行し、レベル4の自動運転や走行中給電技術を大規模に実証実験します。水素燃料電池船は、中之島やユニバーサルシティと会場を結びます。
グリーン分野では、カーボンリサイクル工場を間近に見られます。回収したCO2や水素からeメタンを作り、会場内での調理や給湯に使用します。あつめる→つくる→つかうというカーボンの循環過程をリアルに見られる貴重な機会です。
・まずは、Society5.0が目指す、「未来の都市」を体感頂くパビリオンを紹介します。
・パビリオンのタイトルは「幸せの都市へ」
・ちなみに、この万博で最大級のパビリオンです。
・博覧会協会と日本を代表する12の企業が、様々な展示、体験プログラムを提供します。
ICTデジタル技術で安全快適な万博を実現
2005年の愛知万博の時代との大きな違いがICTデジタル技術の急速な進歩です。リアル万博をデジタル技術で拡張し、「いつでも、どこでも、だれでも」万博にアクセスできるようにします。その象徴が日本で初めて実現するバーチャル万博です。皆様のアバターがパビリオンやイベントを見学したり、他のアバターとの会話やショッピングもできます。
・日本で初めての、バーチャル万博も実現します。
・2005年の愛知万博の時代との大きな違いは、IT技術の急速な進歩です。
・リアル万博をデジタル技術で拡張し、「いつでも、どこでも、だれでも」万博にアクセスできるようにします。
・皆様のアバターがパビリオン内で、他の方のアバターと会話したり、ショッピングもできます。
デジタル技術を来場者の安心安全、快適性の向上にもフル活用します。万博史上初のデジタルチケットによる来場予約制や全面キャッシュレスを導入し、混雑緩和や現金を持たない便利さ快適さを実現します。「私らしい」快適な来場体験をサポートするパーソナルエージェントや30言語に対応した自動翻訳システムにより、世界中の人々と共に未来社会を実感頂ければ幸いです。
<執筆者紹介>
西本 敬一氏
(NISHIMOTO KEIICHI)
公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会
(Japan Association for the 2025 World Exposition)
経営企画室・上席審議役
(Director General Extraordinary, Management Strategy Office)
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更新日:2024年10月23日