令和5年度自動運転バス実証実験結果について
国土交通省の地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)を活用し、R5年度に自動運転バス実証実験を実施しました。
実証実験の概要
項目 | 令和5年度 | (参考)令和4年度 |
運行期間 | 10月17日~11月26日 | 2月13日~2月26日 |
運行日数 | 34日間 | 14日間 |
運行場所 | ウッディタウン地区 | 令和5年度同様 |
車両 | 中型バス(定員32名) | 令和5年度同様 |
便数 | 1日6便 | 令和5年度同様 |
運賃 | 大人200円、子供100円 | 無料 |
走行ルートおよび時刻表
実証実験の結果
項目 | 令和5年度 | (参考)令和4年度 |
利用者数 | 810人 | 861人 |
1便当たりの利用者数 | 4人 | 10人 |
自動運転の走行割合 | 95% | 90% |
分析と評価
<利用者数の確保>
沿道住民アンケートより、「自動運転バスに乗車したことがない人」における社会実装時の利用意向では43%が「乗車しない」と選択しており(図1)、そのうち乗車しない理由(図2)は「旅客サービス」に起因する意見が全体の81%を占めました。
今後は旅客サービスの改善により利用者数の増加を図り、自動運転バスを旅客サービスとして地域に定着を図る必要があります。
<自動運転バスに触れる機会の創出>
沿道住民アンケートにおける、交通参加者(歩行者、自転車、自家用車)による自動運転バスの評価では、「自動運転バスの周辺を通行した人」が路線バスと比較して「安心と感じた」「同程度と感じた」を選択した人は、約90%(図3)である一方、「自動運転バスの周辺を通行していない人」は約30%(図4)と、60%の差がありました。
実際に自動運転バスの周辺を通行することで、自動運転への安心度は、「わからない」から「安心と感じた」または「同程度と感じた」に移行する傾向があると考えられます。
今後も自動運転バスの走行を繰り返し行い、触れる機会を提供することで社会受容性の向上を図る必要があります。
項目 | 令和5年度 | (参考)令和4年度 |
自動運転の走行割合 | 95% | 90% |
自動運転の走行割合は昨年度と比較して5%向上しました。
今年度の取組として「手動介入していた一部の信号交差点において、交差点前に十分な減速を行うことで、自動運転バス車両による灯色検知による停止、発信の判断が可能となるように設定を変更すること」などの車両システムの改良、ターゲットラインペイント(道路に自動運転専用の塗料を施工)、信号連携(信号情報を自動運転バス車両に伝える)やスマートポール(自動運転バス車両から見えない歩行者等の情報を伝える)などのインフラ側からの連携等を実施したことにより、自動運転の走行割合が向上しました。
今後も実証実験を繰り返すことで、自動運転を走行時の特性を把握しながら対策を進めることで、自動運転の走行割合の向上に繋げる必要があります。
更新日:2024年04月04日