起業で有限な時間を有効に使う 「株式会社MONOCOTO 代表取締役 瀬戸真理子」

更新日:2023年06月05日

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瀬戸様写真

ホームページ制作をしたり、カタログ等のデザインをしたりデザイン制作の総合的な仕事をしています。しかし、ただデザインをつくって納品するだけの制作会社ではありません。「デザインを発注する」のではなく経営課題に取り組む上で、「デザインをどう活かしていくべきなのか」に、まじめに、丁寧に、取り組むことを目指しています。

今回は代表取締役 瀬戸真理子様に起業のきっかけや今後の展望について伺いました。

目次

起業したきっかけ・経緯

ー起業したきっかけはなんですか。

離婚がきっかけです。⼦どもが3歳と1歳のときに離婚しました。元夫の家業を⼀緒にしていたので、離婚で職も失いました。

離婚後は、前職でも携わっていたデザインの仕事をすることは決めていましたが、保育園に入園できるまでの間、1歳の子どもを実家に預けて外に働きに行くイメージができなかったので在宅で仕事のできる方法を考えた結果、自分でやってみよう!と起業しました。

ーなぜデザインの仕事だったのですか。

幼少期から絵を描くことが好きで、中学⽣のときからデッサンの勉強を始めました。その流れで、⼤阪芸術⼤学に進学。⽗の「海外に⾏くか」という⼀⾔で卒業後に1年半くらい留学しましたが、帰国後、ずっとしたかったデザインの仕事に就きました。

起業してよかったこと

ー起業してよかったことはなんですか。

色々とありますが、その中の1つは自分にとって何が⼤切かをすごく考えるようになり、わかるようになってきたことです。

育児と仕事で忙しい状況となり、限られた時間の中では⾃分の⼤事なものに集中する必要があります。時間は有限であり、その時間を何に使えば良いかということを常に考えているため、取捨選択を重ねることでその判断ができるようになってきました。

また、在宅で仕事ができることはメリットです。⼦供⼆⼈を育てながら仕事をしていますが、急な病気への対応や子どもの帰宅時間に親が家にいる安心感、家族で同じ時間に夕飯が食べられることは幸せだと感じます。

起業して大変だったこと

ー大変だったことはなんですか。

やはり資金面です。1、2年⽬は特にしんどかったです。例え顧客がいても明⽇はどうなっているのか、来月食べていけるのか、がわからず⼼配が続きました。

ーどうやって解決していったのですか。

不安になっていても仕方ないのでとにかく行動しました。わからないことは知っている人に聞く、とにかくやってみる、を繰り返すことで少しずつ一定以上の売上を保つことができるようになっていきました。

また、行動を続けていると人とのご縁もつながるものです。成功されている方は皆、人の縁を大切にしている方ばかりなので私もそれを心がけました。そうすることで少しずつ仕事が広がっていきました。

また、何が不安なのかを書き出して⾒える化をすることも有効的です。細かいことまで⼀つ⼀つを書き出して確認していくと意外と⼤した⼼配ではないことが多いことに気づきます。

今後の展望

ー今後の展望を教えてください。

「デザインといえば」で、指名をしてもらえるような企業になりたいです。安価なデザイナーとの違いを伝え、それを尖らせていく。そして当社の価値を感じていただける顧客と仕事がしていきたいです。当社にしかできない、と⾔われることができる会社にしていくことを⽬指しています。

また、⺟⼦家庭の⽀援もしていきたいと考えています。私がしんどかった時期に、たくさんの方に支えていただきました。それを、今度は私が支える側にいきたいと思っています。個人としての展望にはなりますが、私のような母子家庭の母親が、生きがいを持って仕事をし、子どもを育てていることで、勇気づけられる人がいると考えています。助けを必要とする方の、目標になれるような人間でありたいと思います。

起業を目指す方へひとこと

ー起業を目指す方へひとことお願いします。

何かに興味をもって⾏動できていることは、本当に素晴らしいです。

私からは2つお伝えしたいことがあります。

ありきたりなことではありますが、失敗を恐れることなく挑戦してほしいです。年齢を重ねるごとに失敗したときの痛みが強くなります。1日でも早いうちにしっかり挑戦して欲しい。そして、挑戦したことは失敗した時点で辞めない限り全てが成功につながっています。

もう1つは、⼈と違うことを恐れないことです。⽇本の教育は、⼈から違うことをすると変わり者と⾔われることが多いです。でも、違う側面から物事を捉えると変わり者は変わり者ではなくなります。また、他よりも抜きに出たいなら他の⼈と違うことをしないといけません。そうしないと差別化は叶いません。