三田市域の断層について

更新日:2022年07月13日

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活断層とは

 断層とはある面を境として地層のずれを生じている現象を指し、活断層はその一種です。その定義は研究者によって若干異なりますが、現在の私たちが生活している地表面の形状(地形)が形成された地質学的に比較的最近(おおむね100万年以降)に姿を現した、あるいは動いた可能性が考えられる断層を特に活断層と呼んでいます。さらに地震災害との関連では、おおよそ30万年以降に動いた形跡が認められるかどうかで活断層の判定がおこなわれる場合もあります。

市域の状況

 市域は六甲山系の形成をはじめとする地質的に大きな変動の影響を受けた地域であり、その痕跡が大小の断層となって大地に刻み込まれています。その多くは現在の研究では活断層とはみなされていませんが、市域北西部の「大川瀬断層」や「大谷断層」については活断層である可能性も指摘されています。また市域東部には宝塚市域から延びる「十万辻(じゅうまんつじ)断層」の延長線上にあたる断層の存在が予想されていますが、宝塚市域の「十万辻断層」については、ほぼ確実な活断層であるとする見解が示されています。そのほか市域には延びていないと考えられているために図には示していませんが、市域の比較的近くには定期的に大地震を引き起こすことで有名な「有馬-高槻構造線」のほか、活動歴は明確ではありませんが明らかな活断層が六甲山系周辺には複数見出されています。

普段からの備えが大切です

 現段階では市域に限らず(予想される)活断層と被害地震との関係については、「有馬-高槻構造線」などごく一部の活断層を除いてはっきりとはお答えすることができない状況にあります。先の阪神・淡路大震災における被害状況からもわかる通り、地震災害の背景にはさまざまな要因が重なっており、地震による被害の大きさは原因となる活断層からの距離と必ずしも反比例の関係にあるとは言えません。すなわち断層がすぐ近くにあるからといってただちに地震災害の危険性が高いというわけではありませんが、逆に活断層から少々離れているからといって安全性が高いとの断言もできません。また市内や近隣で未知の活断層が今後発見、あるいは姿を現す可能性も皆無とは言えません。したがって地震災害に対する備えは、活断層の位置や分布とは別に、普段から怠りなく整えていただく必要があります。

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さらに詳しくお知りになりたい方へ

  • 市域の地質や地形の特徴について:『三田市史』第10巻地理編
  • 活断層全般や分布について:岡田篤正・東郷正美編『近畿の活断層』
    活断層研究会編『新編日本の活断層』

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