地域医療市民会議の結果報告

更新日:2023年12月28日

ページID: 25272

三田市民病院のこれからについて、市民の皆さんに必要な情報を発信し、市民の皆さんの声をお聴きするため、地域医療市民会議及び市民アンケートを実施しました。

1.実施結果

参加者・見学者人数

2.地域医療市民会議で配布した資料

当日資料

市民アンケート テーマ別説明資料 事業全体説明資料

 

市民アンケート

テーマ別説明資料

 

事業全体説明資料

 

PDF 市民アンケート(PDFファイル:546.9KB) PDF テーマ別説明資料(PDFファイル:3.3MB) PDF 事業全体説明資料(PDFファイル:1.7MB)

 

3.実施方法

地域医療市民会議は以下の順番で実施させていただきました。
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1.事前アンケート
  地域医療市民会議参加前に三田市民病院に関する各項目の理解度や参加のきっかけについて伺いました。
2.市職員による説明
(ア)事業全体説明
         これまでの三田市民病院改革の背景等を簡潔に説明
(イ)テーマ別説明
         テーマごとに詳しく課題事項等を説明
3.市長との意見交換
4.事後アンケート
  地域医療市民会議参加後の三田市民病院に関する各項目の理解度や地域医療市民会議の満足度について伺いました。
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※参加者多数の場合は2班体制で実施しました。
(1班)1→2→3→4              (2班) 1→3→2→4

 

地域医療市民会議の概要

4.市長との意見交換の主な内容

地域医療市民会議の「市長との意見交換会」で出た意見内容を掲載します。

意見はテーマ別説明資料の項目を基本に分類しております。

※意見は一部抜粋・要約して掲載しています。

(1)大学(医学部)と市民病院の関係

大学(医学部)と市民病院の関係 大学(医学部)と市民病院の関係
番号 市民の意見 市長の回答
1

〇統合したら絶対に医師が確保できるという保証はどこにもない。


〇再編統合せず今の市民病院を充実させてほしい。


〇(国が)大学制度を変えてまで医師をたくさん育ててきたはずだから、どの地域にも医療の格差がないようにして欲しい。 

〇医局を通じて派遣されている医師とフリーランスの医師がいるが、多くの医師は医局を通じて派遣されている。


〇医師自身が病院を選択する時代になっているのは事実であり、色々な形で採用すべく動いていきたい。

2

〇医局のことはよく分からないが、なぜ神戸大学の医学部にこだわるのか。


〇他大学の医学部もたくさんあるのに、なぜ医師が神戸大学からばかりなのか。

〇近年、日本の医師数は先進国並みではあるが、総合病院や救急医療を目指す方ばかりではなく、全国的に医師の取り合いになっている状況である。


〇他の大学で探して、すぐに何人もの医師派遣が叶うのであれば、取り組んでいるが、現実は難しい。


〇安定した医師数の確保を考えると、神戸大学から医師派遣が重要で、もしその関係がなくなれば病院が成り立たなくなる。

3 〇統合が必要な理由は、統合して症例の多い病院にしない限り、医師は来ないと聞いている。
〇建て替えする加西市立病院では、北播磨総合医療センターや加古川中央市民病院から医師が来る。
〇統合しなくとも、病院間の連携で医師は集まるのではないか。 
〇医師確保については今後も努力していく。
〇フリーランスの医師は色々な形で招聘できる可能性はあると思うが、神戸大学に頼っているというのが現実である。

〇しかしながら、医局が全部コントロールできるという時代ではなく、今は医師が病院を選ぶ時代になっているということはご認識いただきたい。


〇医師に選ばれる病院にならなければならない。

(2)医師確保に必要なこと

医師確保に必要なこと 医師確保に必要なこと
番号 市民の意見 市長の回答
1

〇医師確保は非常に難しい。


〇大学の派遣に頼らず、三田市が一人前の医師を育てるべきである。


〇外国へ派遣したりして、立派な指導医になれる医師を育てるべきである。 

〇現在、神戸大学の医局からの派遣関連が約7~8割あり、残り2~3割がフリーランスの医師等で成り立っている。
〇医師確保のための取組は重要と考えている。例えば、医師への就学資金貸与等は既に実施しており、これを拡充すること等も考えている。
2 〇優秀な医師が継続的に確保できるという意味では(再編統合は)致し方ないのかなと思う。 〇今後20年、30年、どのように急性期の病院を守っていくのか、このタイミングできっちり決めないといけないと思う。
3 〇(新専門医制度などの)新医療体制の問題と働き方改革の問題がある。
〇新医療体制の問題は、一般企業にしたら魅力がある企業かどうかにつながってくる。一般企業はそれなりに努力して、魅力を作り会社を維持しようとする。
〇三田市は、病院の魅力の向上に全力を尽くす考えはないのか聞きたい。 
〇お金を出したら医師が集まる訳ではない。
〇やはり医師に選ばれる病院にならなければいけない。
 

(3)病床移動のルール

病床移動のルール 病床移動のルール
番号 市民の意見 市民の回答
1 〇統合しても、病床数が増えるわけではない。
〇両病院の病床数を足した場合より、もっと少なくなる。
〇そうすれば、市民病院単体の時よりも、入院したくてもできない場合が出てくる可能性がある。そのあたりはどのように考えているのか。 
〇済生会と再編統合した場合の必要病床数は、400~450床となる計画を市は説明してきた。
〇今より高度な医療が受けられるようになり、入院後10日間で退院し、今後増やそうと考えている回復期との連携が取れれば、満床で救急医療が受けられなくなるということはないと考える。
〇三田市民病院の病床数は急性期で300床あるが、回復期は三田市内に60床しかないため、回復期の病院の誘致なども必要と考えている。回復期で今、対応できない人は市外に入院している事実がある。
 
2 〇三田市民病院では300床くらい、中・小の病院では医師が来ないという話ですが、統合450床は大病院になるのでしょうか。統合して医師の確保ができるのか。  〇400-450床となる計画を市は説明してきている。
〇450床で医師確保が図られている事例がある。
〇医師の受入体制によるが、診療科数を相当数増加させられると考えており、医師の確保にもつながると考えている。

(4)現地建替等の可能性について

現地建替等の可能性について 現地建替等の可能性について
番号 市民の意見 市長の回答
1 〇現在ある病院を建て直すということに抵抗感がある。
〇三田市内でも施設で活用されていないところがたくさんある。急性期のみならず、介護や認知症に不安で苦しんでいる市民のための拠点として、市民病院と今ある空き施設をそのまま活用することで、建て直しは特に必要がないと思う。
〇市民病院は、建築されてから28年目になり、修繕する必要が出てきているのは事実。
〇介護や認知症等は地域包括ケアの観点から、まだ手当てできてない部分が多くあり、こうしたことを含めて医療全体の見直しを考える必要がある。
 
2 〇今の市民病院でしたら建設の借金がほぼ終わるというところで、医療機器を新しくして病院が残るという道をどうして今まで考えてくれなかったのか。 〇今のままでずっと残ればもちろん良いと思っている。
〇しかし、現地建替には色々条件があり、今の診療レベルで50年後も残せるのかと言えば厳しい。

(5)再編統合相手が済生会の理由

再編統合相手が済生会の理由 再編統合相手が済生会の理由
番号 市民の意見 市長の回答
1

〇済生会兵庫県病院は黒字の病院ではなく、37億の負債を抱えている。赤字経営というような病院。済生会と再編統合して、果たして経営がうまく行くのか。


〇地域医療の充実は、急性期と回復期と慢性期の入院医療と在宅医療をつなぎ、この中核を担うのが公立病院であり、開業医とも連携するべき。

〇仮に再編統合という話になった場合、三田市は設置者として病院に対して一定のコントロールが効くことになる。これもうまく伝わっていなかった部分だと思う。


〇地域包括ケアの観点から、三田市内には三田市民病院の急性期300床、その他の病院で回復期60床という歪な状態。回復期の病床が不足しており必要となるため、仮に再編統合した場合に、三田市民病院の跡地に回復期の民間病院を呼んでくる等を考えている。
 

(6)整備候補地について

整備候補地について 整備候補地について
番号 市民の意見 市長の回答
1 ○(整備候補地について)済生会が三田市内に来るという道はないのか。
○もしくは現在の三田市民病院の場所で、指定管理者として済生会が運営をするという道はないのか。 
○仮に再編統合する場合、パートナーとして組む相手が限られてくる。
〇パートナーとなる相手の意見も聞かなければならない。
○相手がある中で、これまでプランを考えてきたと思う。
2 〇三田市内に病院は建てるのは無理だという流れで、この話が始まっているように思う。  ○仮に再編統合した場合、済生会はパートナーという立ち位置。
○済生会側や済生会に通院している患者さん、周辺の神戸市民の事も考えないといけない部分がある。
3 〇病院の整備候補地は、三田市域から外れている。少しではあるが、気持ちの上でどうしても納得できない。
〇理想は、今の市民病院で充実した医療をして市民の命を守っていただきたいが、現実としては大変厳しいと感じている。問題は、やはり場所。でき得るならば市内がよい。 
○再編統合する場合は、済生会側や済生会に通院している患者さん、周辺の神戸市民の事も考えないといけない部分がある。
〇また、仮に再編統合となった場合には、現市民病院の跡地をどうするかということが大事な話である。
〇三田市には、回復期医療機関が非常に少なく、60床しかない。跡地に回復期の医療機関を誘致することで、三田の医療提供機能を補完していくことを考えている。
4 〇新三田の駅前に病院があったほうがいいとは思うが、これはエゴだと思う。統合した市民病院を新三田の駅前に新築すると言ったら、岡場の人は怒ると思う。
〇神戸市に病院が建つとしても、現候補地は三田学園の真裏で、ほとんど三田市。もうちょっと相手の気持ちも考えるべきでは。
〇場所の問題については、今住んでおられるところから遠くなる方、近くなる方それぞれあると思うが、効率だけで考えるわけにもいかない。
〇場所については本当にいろんな意見を聞いている。ご意見のとおり、(相手があることであり)相手の気持ちを考えることは大切だと思う。

(7)交通アクセス

交通アクセス 交通アクセス
番号 市民の意見 市長の回答
1 〇問題は交通アクセス。高齢者になると大変厳しい状態になると思う。  〇交通アクセスは救急搬送と通院という2側面がある。
〇通院では、今の市民病院の場所でも近い人、遠い人がいる。
〇仮に再編統合を進める場合、三田市民の皆さまがこれまでより公共交通を使って、もしくはシャトルバスや官民連携による新たな交通手段を使って便利に行き来できるアクセスを考えている。
2 〇交通網を先に出していただかないと賛成できない。
〇今でも不便を感じているのに、まだ遠いところに移転する。交通アクセスに関する施策を先に出して欲しい。 
〇公共交通機関の連携は公約の一つ。
〇官民連携でできることを検討していきたい。
 
3 〇病院を利用する市民にしてみると、遠くなってアクセスが悪くなるというのは非常に大きな不安。
〇アクセスは安心してください、市側で十分確保する、十分に検討しているという意見を聞きたい。
〇具体的にアクセスがどの程度の話になるのか見えていないので、そのあたりをはっきり早く打ち出していただければ、もう少し安心感も広がると思う。 
〇多くの方が今の病院にせよ、再編統合の予定候補地にせよ、交通アクセスは大きな問題。
〇交通アクセスの中には救急搬送と通院、2つの側面がある。救急搬送において、もし三田市民病院で受けられない場合に、遠方の病院へ行くことを思うと、さらに長時間かかる場合もある。
〇一方で通院については、今の病院でも不便な方はたくさんいらっしゃると認識している。
〇シャトルバスや官民連携による新たな交通アクセスを検討し、市民の皆さんにお示しすることが重要と考えている。

(8)財政負担の考え方

財政負担の考え方 財政負担の考え方
番号 市民の意見 市長の回答
1 〇統合による借金、三田市の人口も減る中で莫大な借金が次世代に残っていく。三田市で子育てしたいと他市区町村から移って来た途端に借金、これで果たして三田市へ来るだろうかという疑問もある。
〇子育てするなら三田はやめようという考えにはならないか。 
〇去年12月に市が出した見込みの整備費が254億円。

〇建築費等の高騰で、うなぎ登りに諸々の価格が上がっているが、算出し直すのに色んな諸条件があるのですぐには出せない。


○借金と将来の子供や孫に残すということへの危機感もある中で、今の三田市民の命を守ることの両方をしっかりと検証したうえで慎重に判断していきたい。

2 〇統合した後の経営管理を済生会病院側が行う場合、三田市の費用負担が一体幾らになるのか分からない。  〇254億という数字は出しているが、整備費については建築費の高騰による影響がある。

〇将来に亘り、どれだけ子供や孫に負担があるのかを慎重に考えるということが必要だと思う。


〇当然ながら財政負担の問題は、しっかりと検証した上で慎重に実施したい。

3 〇済生会は全国病院なので、大規模である。赤字の三田市は主体性を取れないと思う。
〇良い医療を供給すると言っても、財政負担が一番心配。
 

〇一般会計からの繰り出しによって経営されているのが市民病院で、基本的に赤字黒字という概念で語るべきではないと思っている。


〇一方では財政の負担というのは市民が負担しているため、シビアに見ていく必要がある。


〇財政負担の考え方についても、市民に十分に伝えられていなかったということが問題。現在、一旦立ち止まり、市民の皆さまに情報をしっかりと発信し直すということを行っている。
 

(9)再編統合しない場合の未来

再編統合しない場合の未来 再編統合しない場合の未来
番号 市民の意見 市長の回答
1 〇三田市民病院で高度医療ができないから統合しても良いというような話があったが、400床でそれほどすごい病院ができるわけではない。
〇2次救急で、それほど変わらないと思う。多少、科は増えるかもしれないが、大きな夢を持たせるのは良くないと思う。 
〇450床で医師の確保が図られている事例がある。
〇医師の受け入れ体制にもよるが、診療科を相当数増加させられると考えており、医師の確保にもつながると考えている。
〇全体的な地域医療の充実化という公約を揚げており、その実現に向けて、チームで今考えている。
2 〇前に胃がんを患い、内視鏡手術を受けることになったが、三田市民病院では危ないと思った。
〇親の手術や診察で、市民病院では対応できず、神戸大学医学部附属病院を紹介された。
〇六甲山を超えて神戸大学医学部附属病院に行かなくても良いような高度医療を提供してくれる病院を作って欲しい。 

〇済生会との再編統合した場合、新病院の診療科によっては2.5次くらいのレベル感になるだろう。


○今のそれぞれの病院より、高度な医療になり、診療科が増えるというところも再編統合のメリットである。

(10)これまでの経緯

これまでの経緯これまでの経緯
番号 市民の意見 市長の回答
1

〇今日は、ここに来て情報を聞きに来た立場。


○情報が少なく、判断できなかった。


〇現状を理解して再編統合が必要と考えが変わった。
〇興味がない方にまでしっかりと情報が伝えられているところが大事だと思う。 
〇今まで市としての発信が十分に行き届いていなかった。
〇情報発信したとしても伝わっていなければ同じ。
〇今はYouTube形式での情報発信に注力している。
〇今後は病院問題に限らず、様々な形で情報を発信していく。

(11)その他意見

その他意見
番号 カテゴリ 市民の意見 市長の回答
1 公約 〇市長は、白紙撤回を公約として市長選に立候補され、それに共感して市民が票を入れた。
〇市長は、白紙撤回を公表された意図は何だったのか聞きたい。 
〇今まで市が説明してきた再編統合に関する内容がきちんと市民に伝わっていなかった。
〇情報発信がきっちりと出来ていなかったので、一度立ち止まり、もう一度、情報を発信した上で、皆さまのお話を聴き、納得感を得るというステップを踏むことを白紙撤回と考えている。
2 跡地活用 〇今の三田市民病院の跡地はどのように活用するのか。
〇現段階で、どのようなビジョンがあるのかが知りたい。 
〇急性期、主に救急車で運ばれる人たちが10日間程度の入院を経て、その後、回復期の病院へ転院が必要となる。
〇三田市には救急病床は300床あるが、回復期の病床が60床しかない。
〇公約である地域医療の充実化の観点から、仮に統合した場合は、市内で不足している回復期病床の確保を含めた跡地の部分はしっかりと考える。
3 24時間救急 〇市民に医療が提供されることが一番大事。
○いざ救急車で運ばれたが、受入れを断られるより、確実に24時間の医療体制を確保する方が重要。
○救急搬送で問題視しているのは、市民病院で受入れができない場合があること。
○救急搬送が受け入れられず、助かる命も助からないという事態を防ぎたい。
4 経営形態 〇再編統合した場合の指定管理者制度の導入について、三田市からの繰入金を減らすために指定管理を選択するのか。
〇三田市からの繰入金を減らすということは、市民サービスの低下を意味すると感じる。 
〇繰入金を減らすことを目的に指定管理を導入するわけではない。
〇色んな形の統合形態があるが、形態は組む相手によって変わる。
5 地域包括ケア 〇三田市の在宅医療は現在どうなっているのか。その在宅医療に関して市長はどう考えているのか。地域医療というのは、病院の再編統合だけじゃなくて在宅医療とセットになっている。 

〇在宅医療については、地域包括ケアの充実を目指していく観点から不十分だと考えている。


○市長として不十分なところをどう補完していくのか考えていかなければならないと認識している。

6 市民病院職員 〇済生会は小児医療や周産期医療で実績のある立派な病院だと思うが、現在でも赤字。
○医療従事者、事務職員に市レベルの賃金が払えるのか気になる。 
〇仮に再編統合し、形態を民間移行する場合は、処遇の対応等、従事者に配慮した形で取り組んでいかなければいけないと考える。

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 地域医療推進課
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