金心寺の仏さん

千三百年余り昔、今の屋敷町に金心寺という寺があった。
弥勒仏、薬師仏がまつられていたが、戦国時代に兵火(へいか)で焼けてしまった。
この時、仏さまは、寺のそばの池に沈められた。
その後、仏さまは引き上げられ、明治になって現在の金心寺に移された。
弥勒仏は、昭和初期に国の重要文化財に指定された。仏像の胎内に、「当地を松山の庄という。これを金心寺三福田と改む」と記されていたという。
「三福田」とは、「敬田(人を敬う心の田)」、「恩田(恩を忘れない心の田)」、「悲田(困っている人を助ける心の田)」のことで、これより「三田(さんだ)という地名が起こったといわれている。
イラスト:岩本芳子
出展:三田市教育委員会「みんわまっぷ」平成7年
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更新日:2022年03月31日