青磁桶形小向付(三田市)
名称 | 青磁桶形小向付 |
読み | せいじおけがたしょうむこうづけ |
所有者等 | 三田市 |
指定区分 | 市 |
種別 | 工芸品 |
年代 | 江戸時代 |
指定年月日 | 平成元年3月22日 |
所在地 | 三田市立図書館 |
地区 | 三輪 |
数量 | 1口 |
この小向付は三田青磁の中で最も古い紀年銘のある作品である。器底裏に「文化四年(1807)卯正月吉日、三田山、畳忠作之」と呉須でしるされている。畳忠というのは内田忠兵衛のことで、三田で青磁を最初に焼いた職人だといわれる。
文化4年に三田でつくられて現存しているこの器物のもつ意義は大きい。この頃九州の有田地方を除いて青磁を焼いていたところはない。肥前で磁器製法を学んだ京都五条坂の亀屋熊吉が帰京したのが文化3年、翌年には死去しているし、瀬戸の加藤民吉は文化4年に帰郷したが、制作したという確証はない。三田では既に忠兵衛の手で青磁器を焼いていたという証左となる。三田青磁の初期の作品である。
更新日:2023年02月09日