陶棺(三田市)

更新日:2023年02月10日

ページID: 15510
陶棺
情報
名称 陶棺
読み とうかん
所有者等 三田市
指定区分
種別 考古
年代 古墳時代
指定年月日 平成2年3月20日
所在地 ふるさと学習館
地区 三田
数量 1基

 

三田市東山車ヶ辻の丘陵上の一古墳より、昭和26年(1951)に出土した。陶棺は無軸の横穴式石室(長さ330cm、幅72.5cm)の奥壁付近に安置されていた。この陶棺は須恵質四注式陶棺とよばれるもので、長方形の箱型の底部に8個3列の円筒形の脚がつく。蓋は蒲鉾形の断面形態をなし、内側のかえり状突起が棺身と組合うようになっている。蓋の妻側には円孔をあけ、同質の楕円状の栓(縦3cm、横10cm)でこれをふさぐ。

陶棺の周辺および石室内より須恵器7点が出土しており、坏蓋2点、台付長頸壺1点が現存する。陶棺内からは2体の人骨(1体は男性)が確認されていて、当時の埋葬方法を知るうえで貴重なものである。7世紀前半のものと考えられる。出土地は末古窯址群の周辺部にあたり、その関係が注目される。青野ダム記念館で一般公開されている。