平成23年3月第310回定例会の結果(平成23年3月25日更新)

 3月定例会では、予算案件15件（内、平成23年度当初予算10件）、条例案件12件など、合計34議案が市長から提出され、本会議第1日冒頭、議案の提案理由説明を市長が行いました。

 新年度（平成23年度）の予算案として、1子育てに夢をもてるまちづくり、2安全で安心して暮らせるまちづくり、3潤いと安らぎのあるまちづくり、4豊かな心と魅力あふれるまちづくり、5活力とにぎわいのあるまちづくりの5つの重点施策を掲げています。予算規模は、一般会計358億円、特別会計183億円、企業会計143億円、総額約684億円で、対前年度比4.8%の増となっています。9年ぶりに財政調整基金を当初予算の段階から取り崩すことのない予算で、経常収支比率は91%と計画目標の93%を2%改善するものとなっています。

 条例案件では、本年8月1日から水道料金の基本料金を引き下げるために改正する「三田市水道事業給水条例の一部改正」、北摂三田第二テクノパークの区域内において取得した事業用資産に課すべき固定資産税等を5年間免除するために改正する「三田市企業立地促進条例の一部改正」などがあります。

 本会議第4日では、第1日に市長が提出した34議案のうち、平成22年度関連の9議案の表決（可否の決定）を行いましたが、全て可決されました。そして、農業委員会の委員に、城谷恵治議員、前中敏弘議員、市田文成（いちだふみしげ）氏、沖田勇（おきたいさむ）氏の4名を議会から推薦することに決まりました。

 また、行財政改革を議会の立場からも断行していく必要があることから、議員からは、「次の一般選挙から議員定数を現在の24名から22名に2名削減する」議員提出議案第4号と「議員数は減らさずに、議員を2名削減したのと同額の議員報酬を削減する」議員提出議案第5号が提出されました。表決の結果、議員報酬は現状のままで、議員定数を2名削減（次の一般選挙から）することに決まりました。

 議員定数については、平成21年度から議会改革プロジェクトチーム、平成22年2月から議会改革検討委員会の中で、他市の状況などを参考に検討をすすめてきました。そして、平成22年11月から会派代表者会や議員総会などで、定数問題について議会で一致した結論を見出そうとしてきましたが、一致した結論が見出せず、議員定数に関する請願も提出される中、今定例会で議員提出議案の2議案を表決(可否の決定)することになりました。

 そして、今後も引き続き、社会情勢から適正な議員定数の検証を、議員の任期ごとに行うとする決議が、全会一致で可決されました。

三田市議会議員定数条例の一部を改正する条例（議員提出議案第4号）

内容

議員定数を24人から22人に2名削減

根拠

議会活動をより専門的、能率的に審議・議論する企画総務・生活文教・都市環境の3つの常任委員会で、各7人の委員が適正規模である。それに、議長1人を足して合計22名の定数とする。

行政へのチェック、監視機能をしっかりと果たしながら、市民の声をくまなく汲み上げていくためには、近畿圏内の本市と人口規模が類似する15都市の議員定数が平均が21.87人であることからも、議員22人が適正な定数である。

近畿圏内の類似都市の月額報酬は543,000千円であり、本市の490,000円より50,000円高いことから、今の段階で報酬は下げる必要がないと考える。

結果

可決（賛成18・反対3）

議員報酬等に関する条例の一部を改正する条例（議員提出議案第5号）

内容

議員定数を2名削減した場合、約1,500万円（今任期中）の財政削減効果があるが、それを議員報酬に換算して8%の議員報酬を削減（月額490,000円を450,800円に削減）

根拠

近畿圏内の本市と人口規模が類似する15都市の面積は平均70平方キロメートルであるが、本市の面積は3倍の210平方キロメートルであるため、面積規模から考えると24人の定数は適正であり、定数削減の必要はなく、報酬を下げるべきである。

これから地方分権が進み、地方に移譲される仕事量が増えてチェックする分量も増えることになるが、議員定数の削減はこれに逆行するものであり、報酬を下げるべきである。

結果

否決（賛成3・反対18）

概要

 本会議5日では、議員から議案第26号に対して、「三田市企業立地促進条例の一部を改正する条例に対する修正動議」が提出されました。修正内容は、第2テクノパークに誘致する企業の固定資産税を5年間免除する条件として、常勤の従業員を新たに雇用し、市内に居住する従業員の割合を3分の1以上とする条件を付けるものですが、表決の結果、否決されました。

 平成23年度予算については、予算特別委員会において3月14日から17日に企画総務、生活文教、都市環境の各分科会及び全体会（総括質疑）の審査が行われ、18日に表決が行われましたが、本会議で審査内容について予算特別委員会の委員長報告が行われました。

 平成23年度予算関連議案など本会議第1日に市長から提出のあった24議案の表決を本会議第5日に行いましたが、議案第6号及び議案第26号は賛成多数で、その他の議案は全会一致で可決されました。

 また、渡邉裕之（わたなべひろゆき）氏を人権擁護委員として推薦する人事案件1議案が市長から追加提出され、適任と認めることに決定されました。

 そして、まちづくり基本条例検討特別委員会、議会基本条例検討特別委員会、新庁舎建設特別委員会の各特別委員会委員長から、これまでの経過及び今後のスケジュール等について中間報告が行われました。

 議員定数の定期的検証に関する決議

 議会は、複数人による討議と決定を行う合議制の機関であり、民主主義の基本となるものである。その議会の構成員である議員の定数については、社会経済情勢の変化、本市の行財政状況及び人口構造の変化等に対応した定数としていく必要がある。

 よって、議会の審議能力の確保と向上を図ることができ、多様な市民意見が反映できる適正な定数となるよう、その検証を議員の任期ごとに行うことを確認する。

以上、決議する。

平成23年3月10日

兵庫県三田市議会

（34議案）

（1議案）

（3議案）

（2議案）

(継続審査分も含めて10件)

三田市議会では、陳情は委員会における審査のみであり、採択・不採択などの結果は出していません。