太陽光線、意外な場所から火災発生!
三田市内において、太陽光線が原因と思われる建物火災が発生しました。幸いにも、発見が早く近隣住民の迅速な消火活動によりビニール屋根付の収納棚一部と近くにあったダンボールが焼損した程度で収まりました。火災の発見がもう少し遅ければ、被害が拡大した可能性があります。たいへん稀な火災ですが、日常生活において身近な物が火災の原因になることがありますのでご注意下さい。
この火災のビニール屋根付の収納棚は、木製の骨組みに透明のビニールシートで天井を覆った手作りでした。収納棚やその周辺にはダンボールや発泡スチールなどの燃えやすい物はありましたが、火の気はありませんでした。天井部分のビニールシートには前日降った雨水が2箇所溜まっており、直径65センチ・厚さ13センチでした。調査の結果、炎上した物品の直上に水溜りがあり、その水溜りがレンズの作用をし虫メガネのように太陽の光を集め、周辺のダンボールを燃やした収れん火災(注釈1)の可能性が高いとみており、「思わぬものが原因で火災になる場合もある」と注意を呼び掛けています。
(注釈1)収れん現象の説明
収れんとは、太陽からの光が何らかの物体により反射又は屈折し、これが1点に集まることをいい、その場所に燃えやすい物がある場合、熱が蓄積し発火する場合があります。
どんな物が危険なの?
今回の火災原因は透明のビニールシートに溜まった雨水でしたが、その他にも水の入った透明ペットボトルや自動車のフロントガラスに貼った透明な吸盤、メッキ塗装されたタイヤホイール、金魚鉢、鏡、ガラス玉でも同じレンズ作用があります。「太陽光線」、「レンズ」、「燃えるもの」の距離(焦点)が合ってしまうと、燃え出す可能性があります。収れん火災は日差しが強い夏場特有の火災と思えますが、太陽が低くなる冬場の方が部屋の奥まで太陽光線が入り込むため、収れん火災が起こりやすくなります。
このような火災を防ぐために
家の中で、上記のようなレンズになるようなものがないか探して下さい。
- 化粧台にある姿見の凹面鏡には、カバーを掛けるなど、太陽の光が当たらないようにしましょう。
- 屋外に燃えやすいものを置かないようにしましょう。
- 窓際にはレンズの役目をするものは置かないようにしましょう。
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更新日:2022年03月31日