三田市立図書館の指定管理者が決定しました(平成25年12月)

(平成25年12月25日三田市告示第281号)
1 指定管理者に指定した者
名称
TRC三田
代表団体
株式会社図書館流通センター
代表者
代表取締役 渡辺 太郎
所在地
東京都文京区大塚三丁目1番1号
2 指定施設
名称 | 所在地 |
---|---|
三田市立図書館 | 三田市南が丘二丁目11番57号 |
三田市立図書館ウッディタウン分館 | 三田市けやき台一丁目4番地1 |
三田市立図書館藍分室 | 三田市大川瀬1307番地44 |
3 指定管理者に行わせる業務
- 三田市立図書館条例(平成元年三田市条例第35号。下記において「条例」)第9条に規定する以下の業務
ア 市立図書館の利用及びその制限に関する業務
イ 条例第4条に規定する事業(市立図書館の備品とする資料の収集を除く。)の実施に関する業務
ウ 市立図書館の施設等の維持管理に関する業務
エ 前3号に掲げるもののほか、市が必要と認める業務 - 消防法(昭和23年法律第186号)第8条に定める管理権限者としての本館の防火管理業務
4 指定管理者に管理を行わせる期間
平成26年4月1日から平成31年3月31日まで
図書館への指定管理者制度導入の趣旨
三田市では、平成24年7月に施行した「まちづくり基本条例」に基づくまちづくりの進めるための基本計画として、同年10月から「第4次三田市総合計画」をスタートさせ、その推進のための行財政基盤を作り上げることを目標とする「新成長戦略プラン」の取組みを本年10月から実施しています。その中では「市民力・地域力の発揮」として、市民が主体となってまちづくりに参加し、地域の課題は地域で解決するという観点から「行政力の向上」をはかることとして、従来市役所が担ってきた市民サービス提供の役割や範囲、権限などの見直しを進めています。
一方で平成25年3月には、社会教育委員の会から「図書館のめざす姿」についての答申がなされました。そこでは図書館のあり方について、新たなニーズや時代の変化に対応するとともに、暮らしに役立ち、暮らしの中の問題を解決できる・考えることができる施設、地域に貢献する知の情報拠点、市民や地域とつながり、市民が学ぶ機会を館外にも広げる役割の実現を、管理運営のあり方も踏まえて検討するよう提言されています。
そこで本市では、常に市民目線からの発想を重視し、サービスの担い手は、行政だけが行うという考え方の枠を超え、行政の守備範囲や役割を見直し、現行のサービス内容を維持しつつも民間(指定管理者等)の柔軟な発想とノウハウを活用するという基本的な方針のもと、平成15年度の地方自治法改正以降、順次市内公共施設への指定管理者制度導入を進めてきました。現在までに14施設に制度を導入しており、施設の満足度については、利用者から高い評価を得ております。
そこで今回、市立図書館についても、以下の基本目標を達成するため、本館・分館・分室の全館の運営に指定管理者制度を導入し、図書館サービスに対する市民満足度のさらなる向上をはかることとしました。
指定管理者制度導入に際しての基本目標
- 現行の図書館行政を企画・監理部分と運営・執行部分とに分け、運営・執行を民間の持つ柔軟性・合理性を活かし費用対効果の向上を通じて、現行と同等の経費で図書館サービスの質をさらに向上させる。
- 民間事業者等のもつ独自の視点や手法、豊富なノウハウを投入し、市民満足度の高いサービス展開を行う。
- 全館一括運営のスケールメリットを活かした、柔軟で合理的かつ効率的な運営を実現する。
指定管理者の選定経過
募集告示
平成25年10月1日(三田市告示第223号)
公募関係書類
現地説明会
平成25年10月10日
申請期間
平成25年10月10日~28日<申請団体数3団体(1次審査後、1団体辞退)>
三田市まちづくり部指定候補者選定委員会の審査
- 第1回9月25日(募集要項等について)
- 第2回10月31日(書類審査)
- 第3回11月5日(プレゼンテーション、ヒアリング審査)
指定候補者の答申
11月6日
仮協定の締結
12月1日
議会提案
12月2日
指定の議決
12月24日
指定の告示
12月25日
指定管理者制度導入後の図書館運営の概要
開館日および開館時間の拡大
休館日の改善
3館ともに毎週や毎月の定期休館日をなくし、通年開館を原則とします。
館 | 現行(平成25年度) | 改善後 | 効果 | ||
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本館 |
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年間13日 | 開館80.5日増 |
分館 |
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全日115日 |
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年間25日 | 開館102日増 |
分室 |
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年間25日 | 開館176日増 |
開館時間の拡大
- 本館と分館は平日、その他を問わずに、開館時間を統一(午前9時から午後8時)します。
- また分室も同様に、曜日を問わずに、開館時間を統一(午前10時から午後6時)します。
館 | 現行 | 改善後 | 効果 |
---|---|---|---|
本館 |
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毎日午前9時から午後8時まで |
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分館 |
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毎日午前9時から午後8時まで | 3時間拡大 |
分室 |
|
毎日午前10時から午後6時まで |
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あわせて現在閉館1時間前閉室の本館調査相談室、2階閲覧室の開室時間も拡大します。
平成25年度までのサービスは維持しさらに充実します
- すべての市民を視野に入れたサービス提供を目標にしながら、資料の貸出や閲覧、調査や相談などのサービスは、現行通り無償で提供します。
- 図書館資料の魅力や質の向上を通じて、現行の個人貸出登録率、登録者1人当たりの年間貸出冊数の向上をめざします。
- 図書館各館・室の連携や移動図書館、インターネット予約の活用などを通じて、図書館のサービスを全市域への普及をはかります。
- 絵本の読み聞かせなど子ども達を読書へと導くための活動や、幼児から児童・生徒への発達段階に応じた選書と提供を通じて、児童サービス・ヤングアダルトサービスの充実をはかります。
- ボランティアの方々との連携も踏まえて、朗読・音訳、点訳や録音図書の貸出、来館困難な方に対する郵送貸出等を通じた障がい者向けのサービスに努めます。
- ニーズにあった選書や大活字本、拡大読書器等の整備を通じた高齢者サービスの充実に努めます。
- 音声、映像資料等の提供を通じた視聴覚資料のサービスを継続します。
- 文化財や市史の担当等とも連携しながら、地域の歴史や文化に関する資料や情報の提供に努めます。
図書館としての機能をさらに拡大します
ボランティア活動を積極的に受入れ、市民参加をはかれる場として図書館を提供します
現在市内において活動されている各ボランティア団体との連携を継続し強化を図ります。
また、ボランティア活動を業務運営の補助としてではなく、市民の生涯学習の学習機会や学習成果を活かす機会として位置づけ、「ボランティアから学び、ともに成長すること」をモットーにその活動を支援します。
具体的には「読み聞かせ」、本の整理・配架、布絵本の作製、点訳・音訳、デイジー作成等を通じて協働を推進するとともに、ボランティの皆さんのスキルアップと新たなボランティアの育成のため、ボランティア養成講座を積極的に実施するほか、要望に応じて、学校や児童センターなど外部のボランティアの皆様向けにも読み聞かせ等の講座を開催していきます。
勤労者を主眼とした課題解決支援サービスの提供を進めます
勤労者の皆さんを念頭に置きながら、娯楽と教養目的にとどまらず、課題解決のための施設として図書館が有効であることを積極的に発信してゆきます。
インターネット上では入手が困難な資料を収集・提供したり、予想外の資料との出会いを支援・演出するなどして、開館時間の延長とともに、勤労者の皆さん、職場や自宅から図書館へ足を運んでいただけるような付加価値を提供していきます。具体的には、ビジネスセミナーの実施、館内のコンピューター上で利用できる市販データベースの導入と活用、ビジネス情報コーナーの設置、新聞写真ニュースの提供などを検討しています。
データベースの提供、電子書籍の導入や地域資料の電子化による発信を進めます
公立図書館専用の電子図書館サービスを導入し、毎年約300点の新規コンテンツ導入を進めます。また三田市内の身近な地域資料をデジタル化し、広く提供できる環境を順次整備し、地域の魅力発見の支援をおこないます。
他館でのノウハウやボランティア団体等との連携に基づき積極的な自主事業を展開します
指定管理者の他館での経験や利用者からの評価を踏まえながら、ボランティアや市の関係部署とも連携をはかり、各種の体験活動やおはなし会、劇やコンサートの開催、生涯学習講座の開催などを推進し、図書館の機能を生涯学習施設としてより拡張します。
学校との連携により調べ学習を支援・推進します
資料・情報への入り口としての図書館を使いこなす「調べ学習」を推進し、児童が自ら調べる力をつけることを支援します。
具体的には「図書館を使った調べる学習コンクール」の三田市地域コンクール開催を、市や学校と協議しながら検討します。また地域コンクールや全国のコンクールで受賞した作品のレプリカを、図書館の調べる学習に役立つ図書と一緒に展示するほか、希望する学校への貸出なども計画し、子どもたちが自分で興味を持ったことを調べ、学ぶきっかけづくりを積極的におこないます。
子どもの読書活動推進のための事業を展開します
地域の知の拠点として、児童の読む力と調べる力を育て、図書館を子どもにとって魅力ある場とし、職員の児童サービスに対する専門性を高めながら子どもの読書活動を推進します。
館の事業として、ブックトーク・出張おはなし会を実施するほか、図書館見学・体験学習の呼びかけ、職場体験の受入れ、図書の紹介、ブックリストの作成提供、団体貸出活用の呼びかけなども積極的におこないます。
貸出資料の除菌等の付加サービスを提供します
昨今の衛生意識の高まり、健康志向や清潔志向に配慮し、館内に利用者が自由に使える本の清掃・殺菌装置「ブックシャワー」の本館と分館への設置を計画しています。
また、図書館を良い香りと清潔で機能的な環境をつくるという提案もなされています。
閲覧スペースの拡充し「いこいの場」としても整備します
- 本館2階のラウンジ等を活用し、閲覧可能スペースの拡大をはかるとともに、簡易飲食可能なスペースも設けます。
- 本館1階の特別展示室を、幅広い市民の活動の成果発表の場として提供し、多くの市民への来館を促進します。
- 本館1階のギャラリーを広報、PRの場として位置付けパネル展示を強化します。
- ボランティアとの連携も念頭におき、高齢者と子どもたちが世代を超えてともに楽しみ、学習できる自主事業を実施します。
乳幼児やその保護者を対象に、図書館の開放やコミュニケーションの形成をはかります
乳幼児のための図書館開放時間を設定し、気軽に図書館を利用できるサービスを計画しています。あわせて子育て悩み相談のカウンセンラーや、ボランティアと方々と連携した各種講座の開催も検討します。
これらを通じて図書館は、子育て中の親同士のコミュニケーションの形成の場としても、貢献します。さらに利用者の意見も聞きながら、胎教に良い音楽を流すなど、乳幼児がのびのびと本を読める環境づくりについても研究を進めます。
利用促進に向けて広報を積極的に行います
これまで図書館を利用したことのない市民に対するPRを、図書館ホームページの充実や図書館だよりの作成配布の拡充等を通じて強化するほか、小学校とも協議の上で、新一年生への図書館利用指導と貸出券の配布など、未来の利用者の育成にも積極的に取り組みます。
利用者アンケートの実施等を通じ、絶え間なく業務の改善を進めます
年に一度以上、市民・利用者を対象としたアンケートを実施し、いただいたご意見を公開しながら、運営の改善に反映します。
寄せられたすべての意見とその回答を公表するとともに、寄せられたご意見のうち、広く利用者に関わるものを選び、図書館報や館内掲示にQ&A形式で掲載し、利用者に発信します。
図書館について寄せられたご意見は、全スタッフへ周知し、実現できるものから実行に移します。特に接遇におけるご指摘については、即座に対策を検討します。
初年度については、特に開館時間の延長についてのご意見を詳細に分析し、次年度以降の運営のあり方に反映します。
図書の納品や整備など作業のを合理化を進めます
購入図書へのカバー掛けやラベル貼り付け作業を、専門事業所で集約して実施し、経費と利用者への提供までの時間の縮減をはかります。同時にICタグの図書への貼付やデータ入力も行い、将来における業務の機械化、省力化への対応を効率的に進めます。
雑誌スポンサー制度の導入を検討します
年間契約で雑誌を購入していただくスポンサーを募集し、見返りとして雑誌カバーにスポンサーの広告を掲載する「雑誌スポンサー制度」の導入を計画しています。
これにより雑誌の購入費を削減するだけではなく、地域の民間企業や団体に図書館の運営に参画していただくことができます。この制度により削減できた雑誌購入費は、資料購入費の充実に振り向けられます。
雑誌の購入や一部管理関連業務は地元委託を予定しています
現行通り、雑誌の購入や、一部の管理業務については地元の事業者への再委託を予定しています。
プライバシーマーク取得済。個人情報保護のため独自の巡視・監査体制を構築します
利用者の個人情報の保護及び守秘義務は、図書館運営を行う上で最重要事項と認識し、「個人情報の保護に関する法律」「三田市個人情報保護条例」及び「地方公務員法第34条(守秘義務)」を法的な規範として図書館職員全員が遵守するとともに、「図書館の自由に関する宣言」「図書館員の倫理綱領」にうたわれている内容を図書館員として自覚、徹底し、利用者の秘密保護に責任をもって運営します。
職員に対しては、「個人情報保護」「危機管理対策」についての専用マニュアルを使用して、入社時及び配属後も最低年1回の研修を実施するとともに、現在運用している市の「情報セキュリティポリシー」に基づく点検・取扱いをそのまま継続します。
この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2022年03月31日