障害のある人への配慮の好事例集 三田市 概  況 募集期間 平成31年1月16日〜 応募人数 46名(1名) 事例件数 55件(1件) ( )は、令和4年度に追加した件数です。 事例はできるだけ原文のまま掲載しています。 [ ]は、三田市が補足として加えています。 1 医療・福祉 ・病院での混雑時に、こちらからの要請ではなくて、病院側から診察の順番を優先してもらえて“待つ”ということが難しい子どもに対しての配慮がとてもうれしかった。 ・2年前に脳内出血で倒れて要介護5認知症判定を受けている85歳の父が、先日お世話になっている施設の部屋のベッドサイドでスタッフさんと話している時に、彼女に対してこの娘は温情がある≠ニはっきりとしゃべった時に常に愛情を持って接してくださっていることが伝わってきて、とてもうれしかったです。 ・高次脳機能の患者さんが多い病棟の公衆電話のボタンがとても大きかったです。(神戸市ですが…)電話かけやすいですよね。 ・昨年7月に子どもが肺炎になり、三田市民病院に入院しました。その時、地域支援室の看護師さんが来てくださり、ケアマネージャーさんに連絡していただきました。退院してからの家での生活に当たり、医療ケアが必要になってくるので在宅医を紹介してくださり、他の病院への連絡もしてくださり、また、退院する時には、先生、看護師さん在宅医の先生、市(障害福祉課)の職員、ケアマネージャーさんも交えてカンファレンスしていただきました。安心して退院することが出来、家での生活も順調で過ごしています。暖かくなったら日中支援でお世話になろうと思っています。また、近々、カンファレンスしてくださる様です。市民病院の方々やケアマネージャーさん、市の担当、日中支援でお世話になっている施設の方々、在宅医の先生には感謝しています。在宅医の先生が月に二回、そこからの看護師さんが月に二回と週一回、先生や看護師さんに診ていただいているので安心です。 2 教育  ・重度の身体障害と知的障害を併せ持つ娘が小学校就学の際、当時のセンター校ではなく、自分の地域の小学校へ入学することができたこと。心身の状況等、様々な不安がある中で、小学校の先生方が受け入れに協力してくださった。  ・小学校の運動会の際、重度の身体障害と知的障害を併せ持つ娘が、他の児童の皆さんと一緒に組体操を行った。演技の一部としてきちんと動きを組み込んでもらっていた。先生方が娘の身体の特性を考慮して演技を考えてくださり、児童の皆さんは娘の身体のことを考えて一緒に演技してくださった。  ・重度の身体障害と知的障害を併せ持つ娘が近所や地域のお子さんと一緒に通学し、学ぶことで地域の友達を作ることができた。先日、成人式に参加した際、地域の友達が娘に声を掛けてくれ、娘も喜んでいた。 3 雇用・就業   ・職場での経営者及び指導者の健康面・生活面の気くばりがあって心身共に助かる面があります。 ・6年前に三田市の作業所で農業の営利事業を立ち上げてもらって、三田市で農業の仕事をパートで行えて生活が助かったし、うれしかった。 4 住まい・家庭・地域  ・「精神障害があります」というと残念なことに貸し渋るオーナーさんも居られる中で、家賃や保証人などの問題にも相談に乗ってくれ、オーナーさんに理解を促し、一生懸命になって物件を探してくださった不動産屋があり、本当にありがたいことであると感じています。  ・精神的に落ちこんでいた時に、家で家族があまり込み入ったことを問いただしたりせずに、見守ってくれ自分を尊重してくれたことがだいぶ助かった。  ・ご近所さんが気がねなく話してくれることがうれしかった。 ・私が突然具合が悪くなってしまい、救急搬送される状態になってしまった時に、救急車に乗ることもできない障害児の娘を近所の友人が大丈夫やから任せて!と預かりに来てくれた時は本当にとてもありがたく思いました。 ・大型商業施設で同行援護の際に、ふいなことが起こり介助者とともにバランスを崩して転んでしまった。知らない人が走って助けに来てくれて、身体を起してくれたのがありがたかった。  ・作業所の日常生活で週に一度、昼食の材料を購入するために近くのスーパーにでかけています。  ある日、所員2名といつものように買い物を済ませて、店を出て駐車場の車に戻ろうとすると雨が降り出していました。  車内に傘は一本だけだったので、所員一人ずつ傘に一緒に入って、店の出入口から車へ。  出入口で待っててもらっていたもう一名の所員を迎えに行こうとしたら、店のお客さんの女性が、その所員と傘をさして一緒に車まで来てくださっていました。「おせっかいだったかしら」と笑顔でさりげないその方の振る舞いに、肌寒い日でしたが、帰りの車中はほっこりと温かい気持ちに包まれました。  ・ドラッグストアで買い物をしてから市立図書館前バス停に向かうまでの道で、おそらく関西学院大学の学生さんに買い物袋を持ってもらい、バスが来るまで一緒にいてくれた。助かりました。  ・雨の日に滑って立てずにいると、多くの人が無視して通り過ぎていく中で仕事帰りの女性が声をかけてくれ立ち上がるのを助けてくれた。  ・車いすを押している時、扉を開けて下さる方や、段差で困っている時にさっと手伝って下さる方がいて嬉しいです。  ・ある商業施設で資源ごみ回収をしていた時のことです。回収量が多く一度自動車に戻って、再度同じ場所に向っていた場面でひとりの所員が一度目の回収でそこはもう終了したと思ってしまったのか、気持ちが不安定になりました。大きな声を上げてその場に座り込んでしまった時に、清掃の仕事をしていた女性が心配して「大丈夫?」と声をかけてくださり落ち着くまで一緒に寄り添ってくださいました。  ・一般市民のランニンググループに、縁があって息子が入れていただいています。知的障害と自閉症スペクトラムがありますので、親が送り迎えして一緒に参加させてもらってはいますが、なるべく遠目で見守るようにしています。自分からは皆さんの輪に入って情報交換したりはできませんが、常に情報を同じように下さり、一般の大会にも誘って下さいます。それだけでなく、一般の大会に参加するときは、「申し込みの時に、付き添いができるようにお願いしておきましょうか?」とも言って下さいます。そんな、配慮を自然にして下さることがありがたいです。またその配慮が伝わって、大会でも担当者が分かりやすく丁寧に教えて下さいました。 5 交通機関・建築物  ・意外と知られている様で、ヘルプマークを付けていると通勤途中、席を譲ってくださる方が結構いらっしゃる。  ・三田駅エレベーター待ちをしているときに、車イスである私に対して他の乗客がエレベーターをゆずってくれることがうれしかった。  ・バスを待っている時に[車いすを使用している私に]他の乗客が順番をゆずってくれた。 ・先日、JR宝塚駅で経験した事です。改札を出たとき私の目の前で、白い杖をついたサラリーマン風の男性に向かって、若い女性(女子学生風)がそっと近づき「どちらまで?よろしければ私の肩に手をかけてください」と声かけられ、そのまま二人で阪急方面に歩いて行かれました。感動するとともに、自分には、果たしてできるかな?と自問しました。  この女性はきっと日常より「障害者」の方への接し方を十分に学習され、障害者の方にごく普通に接する能力をお持ちだと思いました。  今回の経験を通じ、継続した研修と経験で一人でも多くの人が、正しく障害のある方に接することが出来る社会になれば、いや率先していかなければならないと痛感しました。  ・白杖をついて、乗るバスが分からず困っていたら「何かお手伝いできることがありますか」と知らない人が声をかけてくれた。  ・息子はダウン症者で言語がほとんど不明瞭な為、困った時誰かに助けて頂けるようにと母親(私)のTELb記したものを常時持っています。  神姫バスやJRを利用して作業所に通所しています。  JR三田駅からTELがあります。「電車が○○の都合で遅れています。」「本人が電車に乗り遅れたと言っています。」etc.駅員さんからの連絡です。黙って私のTELsりの用紙を駅員さんに見せるのでしょう。そこで何らかのコミュニケーションの末、駅員さんがTELくださるのでしょう。  とてもありがたくうれしいです。それはもう何年も続いている温かい配慮です。駅員さんの連絡で私はどれ程安堵し安心という幸せを頂くことでしょう。息子も又、私と同じ心地で幸せというか大きな安心を頂いていることでしょう。  その他にも大勢の人たちのご配慮の中でこそ生かされているとつくづく思い感謝でいっぱいです。  ・駅などのトイレが、赤ちゃん用だけではなく大人サイズのベッドを設置してくれている所が増えてきて助かる。  ・神姫バスを利用していて、いつもは駅の窓口でNicoPaにチャージしているのですが、その時はチャージするのを忘れていて、バスの車内でチャージしないといけなくなってしまい、私は社交不安症なので運転手さんにどう話しかけていいのかわからず困っていたところ、運転手さんから話しかけてくださり、チャージの方法も優しく教えていただけました。 6 サービス(買い物、飲食店など)  ・[車いすで]お店(飲食店)に入ろうとした時に他のお客さんが席をゆずってくれたことがうれしかった。  ・京都で飲食店に入ろうとしたが段差があり[車いすで]入ることができなかったが、店主の工夫で簡易的な板をスロープのようにしてもらい、なんとかお店に入ることができ助かった。臨機応変な対応が良かった。  ・三田の「みやもとむなし」はいついっても[車いす利用者に対して]対応が良かった。   三田市内のコンビニは車イスに対して対応が良い。   「香港市場」「もつ吉」「りょうま」も車イスに対して対応が良い。  ・市内でも犬が嫌いなお客さんもいるとの理由から盲導犬の入店を拒否されるところも多い中、他のお客さんと犬の間にスタッフが入って直接触れないように、また、ドアの開閉を手伝ってくださったり、いろんな配慮をして受け入れてくれる店があることはうれしい。  ・レストランや施設の入り口で、車いすが入りにくい時にさっと扉を開けてくれて、さりげなく援助してもらえることがうれしい。  ・スーパーのレジで、レジかごを荷物台まで持っていってくれて助かった。  ・ハンバーガー屋さんで、ハンバーガーやポテトを食べやすいサイズに切り分けてくれてうれしかった。  ・三田消防署前のマックスバリュの駐車場は、車いすステッカーを見たらすぐに対応してくれる警備員さん達がいてくれるので助かっています。どこのスーパーでもそんな対応をしてくれるとうれしいです。  ・レジ袋が有料になって自分で入れないとダメだけどダイソーで買い物したときにエコバッグを出したら店員さんが袋詰てくれて助かった。  ・パンプキンで何のパンか聞いたときにわかりやすく教えてくれました。  ・弱視で白杖を使っている方とパン屋さんのサンポッポに行った時、店員さんが丁寧にパンの説明をして下さいました。(中に何が入っているか、パンの硬さや見た感じ…など)さりげなく説明していただけたことが嬉しかったです。  ・[事業所の]外出レクレーションで、ファミリーレストランを予約すると、人数以上の席を取ってくれていて、そのスペースを自由に使っても良いようにしてくれていた。  ・いつも行っている散髪屋さんは、障害のことを説明したわけではないのですが、子どものことを理解してくれていて、1人で行った時も、どんな風に切ったらいいか、一つ一つ丁寧に聞いてくれるので、子どもも安心して通うことができている。 ・私の娘は妊娠中に脳梗塞を発症し重い後遺症が残りました。右手は全く動かすことができず、右足にも障害が残り杖をついて歩行しています。このような状況でも買い物や旅行など積極的に外出しています。  今年の8月には家族で長崎県のハウステンボスに旅行しました。ハウステンボスには大きな観覧車があります。以前、[娘が]動物園にある小さな観覧車に乗ろうとしたときに上手く乗れず、とても怖い思いをしたことがありました。それ以来、家族は観覧車に乗ることをあきらめていましたが、今回、思い切って観覧車の係員の人に「障害があるのですが、乗ることはできますか」と尋ねました。そうすると、担当の係員の人は「もちろんです。どうぞ」と笑顔で答えてくれました。娘が乗る際には、いったん観覧車を停止し、「慌てなくていいですよ。ゆっくりと」と言って娘をサポートしてくれました。大きな観覧車から見る夜景は最高でした。降りる際にもほかの方の迷惑にならないよう、アナウンスが流れた後、観覧車が一時停止され、娘は安心して降りることができました。帰り際に私たちは係員の人に「ありがとうございまいた」と深々と頭を下げると、その人は大きな声で「こちらこそありがとうございました」と言ってくれました。その時のさわやかな笑顔が今も心の中に残っています。最高の旅の思い出ができた瞬間でした。 7 情報・コミュニケーション   ・視覚障害者は情報障害と歩行障害の両方の障害を伴っています。自立歩行で目的地に行くことはとても神経を使い、一旦方向がずれてしまうと全く別な場所に行ってしまう為、匂いや音、歩数など全身の感覚を使うので外出後はとても疲れます。  最寄りの駅まで自立歩行をするようにしてますが、周囲での理解が少しずつ広まり声を掛けてもらうこともあります。  「どこに行かれるのですか?」と声を掛けてもらい、「ちょっと行き過ぎていますよ。」や「こっちの方向ですよ。」「その方向に行くので、一緒に行きましょう。」等と言ってもらえると、無駄な歩行がなくなり神経を使うことが少なく目的地に行くことができ、とてもありがたく思います。  他者の困りごとを聞く場合、「どうかしましたか?」「何かお困りですか?」とご本人に聞き困りごとを確認してから、相手の希望に沿いながら自分でできる範囲でお手伝いすることは、どのような場合も共通していると思いました。  ・事業所に来ている外国の人が、障害にかかわらず、壁なく話しかけてくれる。趣味の話もできる人がいてうれしい。  ・温泉に行ったときに、露天風呂に入るためのドアの鍵が外せず困っていると、見知らぬ女性が鍵の開け方を教えてくれた。  ・事業所には様々な障害を持っている子どもたちが来ているが、グループワークのためトレーニングを始めようとしても、切り替えが難しくすぐに活動に参加できない子供もいるが、文句も言わず待ってあげることができたり、やさしい声掛けをしたり、準備を手伝ったりしてくれる子どもたちがいます。 8 市役所・公共施設  ・市役所が新しくなってから障害福祉課の窓口の対応がとても良くなった。自分は視覚障害と聴覚障害があるが、説明するときにとても大きな字で書いてくれたので理解することができた。また障害福祉課から送られてくる書類も字が大きくなっていて読みやすい。  ・車いすのため外出がしにくい。とくに雨の日は屋根のあるところへ駐車したいが市役所の駐車スペースは車止めが前になっていて、ほとんど屋根が役割を果たせていなかった。窓口で職員に話をしたらそのあと、車止めが後ろに下がっており、雨の日もぬれずに済む。またスロープも的確な位置にあり助かっている。  ・福祉保健センターで廊下に手すりがついているのにトイレの入り口へ曲がったとたんに手すりがついていなかったので、職員に伝えると、すぐに対応してくれて、全てに手すりを取りつけてくれた。身体障害者の不安を受けとめ、すぐに対応してくれたことがうれしかった。 9 その他  ・ボランティアさんの存在自体がとてもありがたい。   ・西宮神社に行った時に参拝している人たちが坂道で身動きがとれなくなった私に対して車イスを押してくれて助かった。   ・[車いすで]段差がある所で立ち往生している時に、他の人が助けてくれて、助かった。   ・When being troubled as a mentally handicapped thing that was saved consideration from others.[精神障害者として困ったときに、他人からの配慮で助かりました。]  When having difficulty with mental health I can feel better with support from others.[精神的な健康に問題があるときは、他人からの援助で気分が良くなります。]    ・去年「一人暮らしができている先輩に聞いてみよう」という講座で講師として話をした。このような話す機会を作ってくれたこと、話を聞いてくれた人が喜んでいたことが良かったです。  ・今自分に対して、みんなが仕事を一生懸命に頑張っている姿を見て、ぼくも頑張ろう。そして自分自身勇気がわいてきたので、これからもこの調子でこつこつ頑張っていきたいです。 9