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昔、藍本村では凶作が続き、農民の生活はとても苦しかった。
年貢米を納めると、5人家族に2俵の米しか残らなかった。
自分一人でも減れば家族が助かるだろうと考えたばあさんは、「うばが谷」へ向かった。
そこは、年寄りがよく身を捨てる所だった。ばあさんの心を察した息子は後を追いかけて、必死に連れ戻そうとしたが、聞き入れようとはしない。
背負われたばあさんは、帰る息子が道に迷わないよう、折った木の枝を目印にと投げていた。
老いてなお子を思う親心に堪(たま)らなくなった息子は、わき水の所で休んで、説得しようとした。
拒(こば)むばあさんを無理やり家に連れて帰ってきた。
イラスト:岩本芳子
出展:三田市教育委員会「みんわまっぷ」平成7年
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